将棋の神様〜0と1の世界〜

「三間飛車のひとくちメモ」管理人、兼「フラ盤」&「チェスクロイド」作者がおくる、将棋コラム

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Twitterにボナンザボット登場

GPS将棋につづき、ボナンザも 「ボナンザロボット」(人型ロボットが想起される)ではありません。「ボナンザボット」です。念のため。2009/07/24に「TwitterにGPS将棋ボット登場」というエントリーを書かせていただいた。すると今度はボナンザ*1のボット*2…

「勝又教授のこれならわかる!最新戦法講義」副題一覧

「最新戦法講義」2008年4月号〜2009年1月号 副題一覧 当ブログを定期的にご覧になっている方ならばご存知の通り、当ブログでは性質上、「将棋世界」に連載されていた「勝又教授のこれならわかる!最新戦法講義」(講師:勝又清和六段)を参考文献としたり…

NHK杯:谷川流石田流、不発

第59回NHK杯、▲谷川浩司九段VS△糸谷哲郎五段 2009/09/20に行われたNHK杯、▲谷川九段VS△糸谷五段戦。結果は糸谷五段の勝ちだった。初手合での勝利。 この序盤戦について、少し補足させていただく。 谷川流 初手から、▲7六歩△3四歩▲6六歩△6二銀▲7八飛(第…

声に出して読みたい手筋(3)

1年近く前に下記のようなエントリーを書いた。 声に出して読みたい手筋(1) 声に出して読みたい手筋(2)「本問題形式の意義とは?」 先月、「桂×桂の将棋生活」様でシンプルな良問が出題されているのを発見したので、今更ながら紹介させていただきます…

将棋鑑賞の手引き2009・秋(2)「突き抜ける!現代将棋」

勝又教授の講義、待望の続編 『将棋鑑賞の手引き2009・秋(1)「先崎 学のすぐわかる現代将棋」』に続く、将棋鑑賞の手引きの2つ目。 多くの方々は察しがついたであろう、紹介するのは「将棋世界」誌10月号から連載が開始された、「突き抜ける!現代将棋」…

将棋鑑賞の手引き2009・秋(1)「先崎 学のすぐわかる現代将棋」

読書の秋、食欲の秋、将棋鑑賞の秋 最近、梅田望夫氏の著書「シリコンバレーから将棋を観る -羽生善治と現代」の効果か、将棋に(再び)興味を持った社会人の方々が増えているのかもしれない。それは氏のブログ「My Life Between Silicon Valley and Japan」…

三間飛車+藤井システム=久保システム?

NHK杯・佐藤天彦五段VS久保利明棋王戦 8月30日に放送された、NHK杯将棋トーナメント・佐藤天彦五段VS久保利明棋王戦。 先手・佐藤五段の3手目▲6八玉(久保棋王のゴキゲン中飛車封じ)にも少し驚いたが、なによりその後に後手・久保棋王の見せた構想がかな…

奨励会:三間飛車党・永瀬拓矢三段、四段へ昇段

最終日を前に昇段者確定 既報の通り、最終日の18回戦・19回戦2局を行う前に、2名の昇級者が決定した。三段リーグを勝ち抜くには、実力もさることながら精神面や運の影響も大きいといわれているが、今期は結果的に見ればこの2人が抜けていた。 将棋のプロ…

西日本新聞社がTwitterを開始、第50期王位戦第4局を中継

第50期王位戦第4局、▲木村一基八段VS△深浦康市王位 すでに2週間前のことだが、8月4・5日に王位戦七番勝負第4局が行われた。既報の通り、深浦王位が土俵際で踏ん張り、対戦成績を1勝3敗とした。 戦型は相矢倉で、先手・木村八段の森下システムだった…

「柿木将棋 for iPhone」動画レビュー

「iPhone 3GS」を購入 私事だが、先月iPhoneを購入した。 あれ?と思われた方がもしかしたらいらっしゃるかもしれない。そう、2009/07/05のエントリー「大画面タッチパネル液晶ガジェットを床に敷いて将棋を指したい」などで、「Android*1アプリ開発中」と私…

「将棋に学ぶタイムマネジメント」に学ぶ将棋

将棋に学ぶタイムマネジメント、3つのポイント 先日、将棋における時間の使い方を参考に、タイムマネジメントのポイントを指南した記事が紹介されていた。 ・知識の力で、時間を節約する・完璧を目指したり、考えすぎたりして、時間を浪費しない・重要なプ…

石川遼がゴルフのラウンドを将棋に例える

と金を作った石川遼選手 現在行われている国内男子ツアー「サン・クロレラ クラシック」。ご存知「ハニカミ王子」(もはやその完成度と大人びた受け答えからほとんど誰もそう呼んでいないが)石川遼選手が、初日から3日目まで首位をキープしている。 その石…

「西の王子」山崎隆之七段、王座戦挑戦者に

第57期王座戦挑戦者決定戦にて中川七段に勝利 本当に長かった。山崎隆之七段が、ついに7大タイトル戦の舞台に登場する。 2009/07/27に行われた中川大輔七段との挑戦者決定戦に勝利し、王座戦挑戦者となったのだ。 棋譜と詳しい解説は、王座戦のサイトを参照…

TwitterにGPS将棋ボット登場

「Twitter」とは? まず、「Twitter」について簡単に紹介しておこう。 Twitterはブログとチャットを足して2で割ったようなシステムを持つ。 各ユーザーは自分専用のサイト(ホーム)を持ち、「What are you doing?(いまなにしてる?)」の質問に対して140文…

第80期棋聖戦:羽生棋聖防衛と、コンピュータ将棋活用の可能性

横歩取り後手番で快勝 既報の通り昨日、第80期棋聖戦にて、羽生善治棋聖が木村一基八段を下し、棋聖位を防衛した。 「第80期棋聖戦五番勝負第5局」 羽生善治棋聖(38)=名人・王座・王将=に木村一基八段(36)が挑戦していた産経新聞社主催の将棋タイ…

急所を見抜くプロ棋士の「脳力」とは−「第1感 『最初の2秒』の『なんとなく』が正しい」書評

「追跡!AtoZ 脳の秘密 未来はどう変わる?」今夜放送 各所で話題の本番組。人によっては「しつこい」と思われるかもしれないが、自分へのリマインダーとして書いておこう。 7月11日 土曜 午後8時〜8時43分 脳の秘密 未来はどう変わる? 番組では、プロ棋士…

「勝負師」と「芸術家」と「研究家」

「指さない将棋ファン」寄りの視点 2009/07/02のエントリー「3手目角交換の是非」に対して感想を頂いた。ありがとうございます。 相手の得意戦法に飛びこんでいくとかよほど自信があるか勝つ気のない人であろうし、特にこんな特殊な戦法を得意にしているの…

大画面タッチパネル液晶ガジェットを床に敷いて将棋を指したい

実現が近い「床平面置き大画面タッチパネル液晶デバイス」 現状PCでは、垂直方向に立てられたモニタに将棋盤を映し、マウス(携帯では十字キーと決定キー)で操作しているのが一般的だ。 これがより現実の将棋に近づくと面白いかもしれない。具体的には、床…

独特の安定感がある三間飛車

「3」には独特の安定感がある 朝日新聞のコラム「天声人語」2009/07/02付より引用する。 いろいろとある数字の中でも、「3」には独特の安定感があるようだ。三羽ガラスに三大美人、三位一体もあれば三種の神器もある。三役、三悪、三部作……腹に落ちておさ…

3手目角交換の是非

「志」が問われる3手目角交換 ところで、上記『定着している?「アナグマ王子」』で述べた第59回NHK杯・増田五段VS広瀬五段戦では、先手・増田五段がまさかの3手目角交換(初手から▲7六歩△3四歩▲2二角成!)を見せた。これは、最近流行の「一手損角換わ…

定着している「アナグマ王子」

第59回NHK杯・増田五段VS広瀬五段戦 そこで本ブログでは、「ハンカチ王子」斎藤佑樹選手、「ハニカミ王子」石川遼選手、「テニスの王子様」錦織圭選手らになぞらえ、若い広瀬五段を勝手に「アナグマ王子」と名付けてしまおう。本ブログにこう書いたのが2009…

「戸辺流相振りなんでも三間飛車」書評

NO SANGEN, NO SHOGI. もう2ヶ月前の話になるが、2009年4月、「戸辺流相振りなんでも三間飛車」が発売された。著者は、そのタイトル名の通り戸辺誠五段だ。戸辺流相振りなんでも三間飛車 (マイコミ将棋BOOKS)毎日コミュニケーションズ 2009-04-24売り上げ…

第67期名人戦第6局:「銀多伝」を楽々と攻略する羽生名人

郷田九段の陽動振り飛車と「銀多伝」 第67期名人戦・羽生善治名人VS郷田真隆九段戦の第6局にて、後手・郷田九段の選択した戦法は、まさかの陽動振り飛車(陽動向かい飛車)だった。 三間飛車関連の将棋ではないので取り上げるつもりはなかったが、終盤戦で…

「Binary Hacks」の表紙に、囲碁盤が描かれている

2006/11/14の書籍なので今更ではあるが、紹介しておく。 「Binary Hacks ―ハッカー秘伝のテクニック100選」(オライリー・ジャパン社)の表紙に、下図の通り囲碁盤が描かれている。Binary Hacks ―ハッカー秘伝のテクニック100選高林 哲 鵜飼 文敏 佐藤 祐介 …

チェスの世界観が、「ターミネーター サラ・コナー・クロニクルズ」のモチーフとなっている

現在「TSUTAYA」でレンタル半額キャンペーンが行われている、「ターミネーター : サラ・コナー クロニクルズ〈ファースト・シーズン〉」。ターミネーター : サラ・コナー クロニクルズ 〈ファースト・シーズン〉 コレクターズ・ボックス [DVD]ワーナー・ホー…

チェスの駒を持って動かす「Chess Playing Robot」

「Maker Faire」 2009/05/30,31、アメリカのサンマテオというところで、ものづくり野郎の祭典「Maker Faire」が行われた。映像から察するに、その規模は本当にすさまじい。2009/05/23,24に八王子で行われた「Make: Tokyo Meeting 03」とは文字通り桁違いだ(…

「将棋世界」2009年7月号に、関西若手四強の特集

特別企画「関西若手四強を語る」 「将棋世界」2009年7月号に、橋本崇載七段と畠山鎮七段による題記の座談会(司会:小暮克洋氏)が載っていた。私自身、2009/04/25のエントリー「関西若手四強が活躍」でも述べたように、まさにこの4名の活躍に注目していた…

銀河戦:小倉久史七段が三間飛車を駆使し決勝トーナメント進出

「下町流三間飛車」の使い手、小倉久史七段 三間飛車党の方々にとって小倉久史七段といえば、「下町流三間飛車―居飛穴攻略の新研究 (振り飛車の真髄)」でお馴染みだろう。下町流三間飛車―居飛穴攻略の新研究 (振り飛車の真髄)小倉 久史 毎日コミュニケーショ…

「虹色三間」について考えてみる

1つ前のエントリー「銀河戦:小倉久史七段が三間飛車を駆使し決勝トーナメント進出」にて、小倉七段の多彩な構想を「虹色三間」と評したあと、「では実際、虹色三間の7つのバリエーションとは何だろうか?」という疑問が沸いてきた。 「虹色四間」 ここで…

将棋の神様との対局をシミュレートする渡辺明竜王

「渡辺明物語」 今さらながら、「将棋世界」2009年3月号〜5月号に載っていた「渡辺明物語」(取材・文:小暮克洋氏)が面白かった。 渡辺明竜王の戦歴の確認になるのはもちろん、とりわけ、5月号*1の最後で明かされている、渡辺竜王の葛藤が興味深い。将…