2019年3月31日 Yahoo!ジオシティーズ、サービス終了
Web1.0時代の巨大ホームページサービス、ジオシティーズ
2019年3月31日、Yahoo!ジオシティーズが終了する。
最近の人はWeb2.0と聞いてもピンと来ないだろうが、RSSフィード配信やトラックバックシステム、WYSIWUGな編集画面、CSSによる容易なデザインカスタマイズを可能としたブログやCMSが、いわゆるWeb2.0時代のサービス。
それに対し、無の状態からホームページビルダーやリッチテキストエディタでゴリゴリ作るのが、いわゆるWeb1.0時代のホームページサービスである。普通の掲示板システム(BBS)もWeb1.0時代のサービスだ。Yahoo!ジオシティーズは、このWeb1.0時代の代表的巨大サービスである。
「三間飛車のひとくちメモ 旧館」は、現在Yahoo!ジオシティーズを利用している。Adobeに吸収された、Macromedia社のDreamweaverとFireworks、Flashを使って初めは作り始め、そのうちDreamweaverは使用せずにリッチテキストエディタを使ってHTMLとCSSを手打ちして構築していた。完全に自力ながら、テーブルタグを全く使わないCSSでの2カラムレイアウトやメニューデザインなど、なかなか頑張っていたと思う。
移転する人、しない人
このYahoo!ジオシティーズが、2019年3月31日に終了する。古き良き時代の様々なホームページが消滅することになり、とても寂しい。しかし何か困ることがあるかと言われると、全くない気がする。
Yahoo!ジオシティーズからは、昨年の夏頃からサービス終了のお知らせと、移転したい方のための代替サービスの案内が来ていた。しかし、どれだけの人が移転するのだろうか。
現在でも更新しているか否かでいうと、おそらくサービス利用者全体の8割程度の人がここ数年更新していないのではないか。
そしてサービス終了のお知らせを受け、移転しようと思い立つか否か。おそらく全体の8割程度の人が、そのまま消滅しても良いと考えているのではないだろうか。サービス利用開始時に登録したメールアドレスをもう使用していなくて、お知らせに気づいていない人も多いかもしれない。
旧館を終了します
そのまま消滅しても良いと考えている人のうちのひとりが、私である。
ジオシティーズ上にある「三間飛車のひとくちメモ 旧館」から、はてなブログで運営している「新館」への記事の移行、という形で旧館の更新を今でも続けているが、旧館のファイルは全てローカルにバックアップしてあるので、無くなっても困らない。
しかし、フラ盤の配布ははてなブログからはできないので、フラ盤のページのみ他のサービスに移転するか否か、これについては大きな迷いがあった。が、Flashはもはや枯れたサービスで、利用者も激減しているので、移転しないことに決めた。
なお、現在フラ盤を利用している方や、フラ盤に関するサービスを提供している方は、そのまま続けていただいて構いません。
というわけで、3月31日に旧館を終了します。というか、消滅します。
八王子将棋クラブ閉所に寄せて
最近は、趣味の時間を「三間飛車のひとくちメモ 新館」の更新のほうにあてているのだが、このニュースには食いつかざるをえなかった。
感謝の思いをこめて、タイピングの赴くままに書き綴りたい。
八王子将棋クラブの思い出
これは平成7年、今から20年以上前に八王子将棋クラブで獲得した四段棋力証である。
シミが付いていて黄ばんでいるが、捨てずに保管している大切な棋力証だ。
私は中学・高校時代、八王子将棋クラブに週末通っていた。といっても、年に4回、3ヶ月に1回程度の頻度だったと思う。
そんな私にも、八木下席主は年賀状を送ってくれていた。
それも秘訣のひとつだろう、活気のある禁煙道場だった。
天才小学生達がごろごろしていたはずだが、不思議と記憶はない。
今でも強く覚えているのは、比較的年の近い奨励会員のほうで、月刊誌「将棋世界」巻末近くに載っている「奨励会の動き」を、毎月それとなく気にしていた。
結果的にその少年はプロにはなれなかった。
小学生とは一局しか対局した記憶がない。
手合い係の方が、子供同士が当たらないよう配慮していたのだろう。
その対局は、中盤私の優勢に。そのときたまたま対局が空いたのであろう小学生友達が2人ほど現れ、不利になっている子に野次を飛ばし始めた。
嫌味はない。
うむ、小学生は多少粗野でもこのくらい元気でカラッとしているほうがいい、と思えればいいのだが、当時の私にそんな器量は無い。
平静を装いつつ、静かにしてくれよと内心イライラしていた。
そして小学生らしい早指しに釣られ、読み筋ですよとばかりにこちらも早指しで対抗し、あっという間に逆転。
「将棋あるある」である。
そしてあっさりと感想戦は終わり、天才少年はさっさと席を外した。
うむ、小学生は多少粗野でもこのくらい・・・orz
人生に必要なことはすべて将棋道場で学んだ
八王子将棋クラブではないが、私は大学時代に数年間将棋道場でアルバイトをしていたことがある。
朝盤駒を並べ、手合い係をし、営業が終われば片付ける。
うまく手合いがつかない場合は、たまに自分が対局する。
アルバイトなのに1度トーナメントに出場させてもらい、優勝してしまったこともある。
後悔はしていない。
社会人をリタイヤした方が多い、年齢層が高いところだったが、とても活気があった。
何回かすると、名前を見ただけで顔や棋力、得意戦法などが思い浮かぶようになる。
異様に強い原始中飛車おじさん、いつもぼやいているけど強いおじさん、毎回昼食をおごってくれるおじさん、などなど。
同じ段位でも強さはまちまちで、手合い係をやっていると強い初段と弱い初段がいることが手に取るようにわかる。
将棋アプリのように負けてもレーティングが下がるわけでも降段するわけでもなく、ボケてしまっても降段しないので、その差は半端ない。
おじさん達は、道場に来ないと「お、あいつとうとう死んだか」と軽口を叩かれてしまうので、意地でも毎週道場に通っていたのかもしれない。
陰湿はところは微塵もない、カラリとした粋な軽口である。
本当に訃報が届いてしんみりしたこともある。
ふたたび伝説の地へ
今日、当時のことももちろん知っている旧知の仲の友人から連絡があり、決めた。
閉所になる前に、もう一度八王子将棋クラブに行く。
黄ばんだ棋力証を携えて。
「三間飛車のひとくちメモ 新館」はじめました
非常に今さらではありますが、お知らせです。
従来の「三間飛車のひとくちメモ」を「旧館」とし、新たに「三間飛車のひとくちメモ 新館」を2017年夏に立ち上げました。
この「将棋の神様〜0と1の世界」と同じく、はてなブログを利用しています。
過去の記事を旧館から新館に順次移行中です。
新館では、三間飛車に関する新着ニュースや棋書情報なども随時追加しています。
はてなブログにフラ盤を貼り付けるテスト
フラ盤が貼り付けられるようになっていた
SVG局面図を貼り付けたいがために、先日はてなダイアリーから、Javascriptが自由に利用できるはてなブログに引越しした。
そしていまさらながら、スクリプト利用が解禁されたのだからフラ盤も貼り付けられることに気が付いた。
調べたところ、すでに試している方がいて、設置方法を解説していただいていた。ありがとうございます。
外部のサーバー上にswfファイルと棋譜ファイルを置いておけばよく、Yahooのジオシティーズを使用した場合の例が解説されている。
フラ盤を公開しているWebサイトがまさにジオシティーズだ。
このページのコードをほぼそのまま、はてなブログの「HTML編集」画面にて貼り付けたところ、問題なく表示できた(PCブラウザのみ)。
はてなダイアリーのときは、今はなき「iGoogle」、「Googleガジェット」というWebサービスを使用して迂回することで、はてなダイアリーにフラ盤を貼っていた(サービス終了により今は表示されない)が、はてなブログではそんな必要は無くなっていたのだった。
ただし繰り返すが、Flashはもうすぐ終わるので、フラ盤が貼り付けられてもあまり価値はないだろう。
参考:貼り付けたコード
<object title="Adobe Flash Player" data="http://3rd.geocities.jp/shogi_fireworks/flaban/flaban.swf" type="application/x-shockwave-flash" width="490" height="350"><param name="movie" value="http://3rd.geocities.jp/shogi_fireworks/flaban/flaban.swf" /><param name="FlashVars" value="listName=http://3rd.geocities.jp/shogi_fireworks/flaban/list_sample.txt" /><param name="bgcolor" value="#ccff99" /></object>
「AdobeのFlashサポート終了」によりFlashの棋譜再生プレーヤーはどうなるのか
Adobe、2020年末にFlashのサポートを終了
Adobeが、Flashのサポートを終了する計画を発表した。
2000年前後の10年間は、グリグリ動くアニメーションで魅せるFlash活用サイトが目立ったものだ。
しかし、AppleのスティーブジョブズがFlashを批判し、iPhoneでFlashサポートが行われないことが決定的となった2010年ごろからは、その鳴りを潜め、今ではFlashプラグインに頼らない、いわゆるHTML5の技術を活用したマイルドなアニメーションが主流となった。
将棋界とFlashの関係
将棋ファンの方にとって「Flash」といえば、あまり印象が良くないはず。
すなわちそれは、iPhoneなどのモバイル端末からタイトル戦の中継サイトを訪れても棋譜を再生できない、ということである。
例えば、今まさに行われている王位戦中継サイト内の棋譜再生ページしかり。iPhoneのWebブラウザから訪れると・・・
2017年7月25日 第58期王位戦七番勝負 第2局
羽生善治王位 対 菅井竜也七段
このサイトをご覧頂くには、Adobe Flash Player9以上が必要です。最新のFlash Playerをダウンロードしてご覧下さい。
このメッセージを見て不満に思った方も多いと思う。
モバイルで再生できない理由は、棋譜再生プレーヤーとしてFlashで開発されたKifu for Flashが用いられているからである。
Flashの棋譜再生プレーヤーはどうなるのか
さて、「Adobeが2020年末にFlashのサポートを終了」という計画が、将棋界にどういう影響を与えるか。
結論から言うと、Flashの棋譜再生プレーヤーは数年以内に使われなくなるだろう。
前述の王位戦サイト含め、いくつかのタイトル戦のサイトでは今でもKifu for Flashが用いられている。
この場合モバイルからはNGで現状PCブラウザからのみ閲覧できるが、数年後には、おそらくPCブラウザもセキュリティの観点からFlashを完全にブロックするだろう。
そうなると、サイトやブログ運営者は、非Flashの棋譜再生プレーヤーを使わざるを得なくなる。
なお、叡王戦やNHK杯テレビ将棋トーナメントのサイトで用いられている棋譜再生プレーヤーはすでに非Flashだ。
フラ盤は・・・
拙作のフラ盤だが、残念ながらこちらも消える運命だ。
非Flashで同様のことができるプレーヤーを開発したかったが、技術力と時間とモチベーションが私には不足していた。
フラ盤再生時の駒のアニメーションやフリーモードを気に入って今でも使っていただいている方もいらっしゃるので、申し訳なく思っている。
代替の棋譜再生プレーヤーは?
前述の通り、叡王戦のサイトなどでは非Flashの棋譜再生プレーヤーが使われているのだが、一般の将棋ブロガーなどが自分のブログに埋め込める代替のプレーヤーはあるのだろうか?
調査不足で恐縮だが、Shogi.io(将棋アイオー)がとても優秀だと思う。
他には、Kifu for JSが挙げられる。
他に何かあれば、教えていただけると嬉しいです。