将棋の神様〜0と1の世界〜

「三間飛車のひとくちメモ」管理人、兼「フラ盤」&「チェスクロイド」作者がおくる、将棋コラム

新・振り飛車党宣言!(2) 書評その1

新・振り飛車党宣言!〈2〉三間、四間、ゴキゲン中飛車
新・振り飛車党宣言!〈2〉三間、四間、ゴキゲン中飛車
毎日コミュニケーションズ 2005-12
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昨年の話になるが、「新・振り飛車党宣言!〈2〉三間、四間、ゴキゲン中飛車」(千葉幸生先生, 佐藤和俊先生, 横山泰明先生 著)
を購入。


出版社からのコメント
「新・振り飛車党宣言!」シリーズ第2巻目は、講師に千葉幸生五段、横山泰明四段、佐藤和俊四段を迎え、三間飛車四間飛車ゴキゲン中飛車の戦いを解説しました。現代の居飛車党は振り飛車の形によって、急戦と持久戦を使い分けてきます。しかし振り飛車の戦い方も進化し続け、陣形をスキなく構えれば急戦だろうと居飛穴だろうと十分戦えることがわかってきました。若手精鋭棋士の研究と実戦から、振り飛車の極意を吸収してほしいと思います。
また第4章振り飛車熱戦譜ではスペースが許す限りの解説を加えましたので、振り飛車党の血が通った棋譜をぜひ盤に並べて味わってください。


目次は以下の通り。






第1章 定跡研究編
居飛車穴熊VS後手四間飛車 講師 千葉幸生五段
先手四間飛車VS居飛車穴熊 講師 千葉幸生五段
藤井システム▲4六歩型 講師 横山泰明四段
後手ゴキゲン中飛車対▲4七銀型 講師 横山泰明四段
後手三間飛車VS急戦 講師 佐藤和俊四段
後手三間VS居飛車穴熊 講師 佐藤和俊四段


第2章 実戦編
▲5八飛型の熱戦譜 自戦記 千葉幸生五段
一直線のさばき合い 自戦記 千葉幸生五段
緊張したデビュー戦 自戦記 横山泰明四段
ゴキゲン中飛車の熱戦 自戦記 横山泰明四段
△急戦を迎え撃つ 自戦記 佐藤和俊四段
△3二金型石田流 自戦記 佐藤和俊四段


第3章 次の一手編
第1問~第4問 出題 千葉幸生五段
第5問~第8問 出題 横山泰明四段
第9問~第12問 出題 佐藤和俊四段


第4章 振り飛車熱戦譜






目次に示すとおり、第1章「定跡研究編」では
●後手三間飛車VS急戦
●後手三間VS居飛車穴熊
の2つが三間飛車関連であり、どちらも三間飛車側が後手番となっている。このうち後者は、居飛車穴熊に対し石田流(主に△3二金型)で挑む形。ここでは紹介しない。
前者は、居飛車側が早々と▲4五歩と仕掛けていく、いわゆる「?超急戦」(第1図)と、▲5七銀左〜▲3七桂まで組んでから▲4五歩と仕掛ける「?普通の急戦」が載っている。まず?超急戦について簡単に紹介させていただく。

第2図までは、三間飛車党の皆さんならばご存知であろうから省略する。第2図から△4二飛とする展開については「三間飛車道場 第3巻 急戦」で30手ほど先の終盤戦まで非常に詳しく解説されており、若干居飛車有利と述べられている。参照されたし。なお、「振り飛車破り超急戦ガイド」では△4二飛については全く触れられていない。非常に長くなるので省略したか。三間飛車道場の解説に助けられている。

さて、本書および「振り飛車破り超急戦ガイド」では△4二飛については全く触れられておらず、代わりに△4五桂が本筋として解説されている。△4五桂は三間飛車道場でも解説されており、振り飛車破り超急戦ガイドと同じ手順、すなわち△4五桂以下▲6五角!△4二飛▲5六角(第3図)△3七桂成▲5七銀で居飛車良しとしている。超急戦ガイドではここまでだが、三間飛車道場では▲5七銀以下の9手先の手順まで解説されているのでより参考になる。

そして真打、本書がこれに対する反論手順を紹介しているわけだ。その手順とは、第3図以下△3七桂成ではなく△5七歩!以下振り飛車良し、というもの。ネタバレとなるので△5七歩以下は紹介しない。ジャンケンでいえば「後出し」になっており、論理的に筋が通っていて振り飛車良しがいえる。もちろん、△5七歩以下の改善手順が居飛車側から示されればまた再スタートとなる。これは定跡の宿命だ。

次回は、「?普通の急戦」の解説についての紹介と感想を述べたい。