将棋の神様〜0と1の世界〜

「三間飛車のひとくちメモ」管理人、兼「フラ盤」&「チェスクロイド」作者がおくる、将棋コラム

朝日オープン ▲有吉道夫九段対△吉田正和アマ

今更ながら三間飛車の注目局を紹介しておく。第24回朝日オープン・予選3回戦、有吉道夫九段対吉田正和アマ戦は、千日手千日手局は角換わり腰掛け銀)後、指し直し局で先手有吉九段の居飛車穴熊、後手吉田アマの三間飛車となり、結果的には吉田アマの快勝となった。


第24回朝日オープン将棋選手権(朝日新聞社主催)予選3回戦の有吉九段―吉田・朝日アマ名人戦は、19歳の吉田アマが116手で有吉九段に勝ち、対プロ戦3連勝を飾った。吉田アマは1回戦の阪口悟四段、2回戦の浦野真彦七段に続き、現役プロ最高齢の高段棋士・有吉九段も破り、初段で受験する予定の奨励会試験を前に、実力をアピールした。

この右銀移動保留型居飛車穴熊(右銀を4八に残したまま▲6八角と引き角にし、△4五歩に対し▲3七桂と跳ねる)が、現在三間飛車に対して最も有効といわれる陣形。実戦例が豊富にある。三間飛車側から見れば、最悪の天敵ということだ。以下、△4二飛に対し▲5七銀から4筋逆襲を図る。
しかし本譜は居飛車側の「7九金・5八金型」が珍しい形。「7八金・6九金型」の方が一般的といえる(ただし前者と1手違うが)。そして右銀は▲5九銀と引いて構える面白い構想だった。中盤で有吉先生にミスがあったため形勢に差がついたが、序盤構想としては「これも一局」なのだろう。一般的な形にしなかったのは、有吉先生の意地か。

初めに「今更ながら」と述べたのは、書こう書こうと思っているうちにすでに▲矢倉規広六段対△吉田正和アマ戦が行なわれてしまった(「asahi.com 将棋」参照)からだ。こちらの戦型は、先手四間飛車VS後手急戦模様の序盤戦から、先手中飛車VS後手棒銀に移行。結果は先手矢倉六段の勝利