将棋の神様〜0と1の世界〜

「三間飛車のひとくちメモ」管理人、兼「フラ盤」&「チェスクロイド」作者がおくる、将棋コラム

//移転しました。

第17期銀河戦:小倉久史七段、ノーマル三間飛車のみで健闘

//移転しました。

小倉七段、ベスト8の活躍

2009/06/07のエントリー「銀河戦:小倉久史七段が三間飛車を駆使し決勝トーナメント進出」で、第17期銀河戦にて活躍する小倉久史七段を取り上げさせていただいた。
あれから4ヶ月、すでに優勝者も決まっている(「銀河戦 阿久津七段が初優勝 - MSN産経ニュース」など参照)のだが、今更ながら小倉七段の活躍を簡単に振り返っておこう。結論から言ってしまえば、ベスト8に輝く見事な活躍だった。

すべてノーマル三間飛車で貫き通す

上述のエントリー後、本戦トーナメントの行方尚史八段戦ではやはりノーマル三間飛車VS居飛車穴熊の戦いに。結果は行方八段の勝ちだったが、小倉七段はすでに連勝記録で決勝トーナメント進出を決めていた。
そして決勝トーナメント1回戦、相手は阿部隆八段。小倉七段のいつも通りのノーマル三間飛車に対し、阿部八段は今や懐かしい急戦を用いる(第1図)。本戦トーナメントから数えて、はじめて対居飛車穴熊以外の戦型が現れた。結果は小倉七段の快勝。
続く2回戦、相手は丸山忠久九段。順位戦A級に所属する、トップ棋士の1人である。戦型は、ノーマル三間飛車VS居飛車穴熊(第2図)。214手におよぶ大熱戦の末、辛くも丸山九段の勝ちとなった。

小倉七段は負けはしたが、ここまでの戦いを通じていい将棋を見せ続けてくれて、三間飛車党にとって参考になったし、なにより三間飛車で戦う勇気を与えられる結果だったといえるだろう。
これらの棋譜はすべて「囲碁・将棋チャンネルホームページ」で参照することができるので、興味のある方はぜひご覧あれ。

すでに始まっている第18期銀河戦

上述のように第17期銀河戦阿久津主税七段の初優勝で幕を閉じ、すでに次の第18期銀河戦本戦トーナメントがスタートしている。第17期では羽生善治名人が北島忠雄六段に敗れるといった波乱(と言わせていただきます)があった。次はどんなドラマが観られるだろうか。