将棋の神様〜0と1の世界〜

「三間飛車のひとくちメモ」管理人、兼「フラ盤」&「チェスクロイド」作者がおくる、将棋コラム

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第55回NHK杯 2回戦 ▲石川陽生六段VS△丸山忠久九段

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8/7に放送されたNHK杯2回戦、▲石川陽生六段VS△丸山忠久九段戦は、先手石田流VS後手袖飛車の1局となった。下図は、石川六段の▲7六飛に対し丸山九段が△7二飛と寄った局面。

私は詳しくは知らないが、居飛車側が飛車先の突き越しを保留(△8四歩で留める)し、石田流側の飛車の動きを見てから態度を決める、というのが最新形らしい。▲7六飛に対し、△7二金として棒金を目指す展開ももちろんあるのだろう。飛車先保留型の棒金があるのかどうかは私は知らない。棒金の場合はいずれ△8五歩と突いて通常形に戻るのだろうか。どちらにしろ、△8五歩に変わる△5四歩が損にならない手であれば、飛車先を保留して悪いことは1つもなさそうだ。
実戦は、上図から▲6五歩?!△8八角成▲同銀△6二飛▲8六飛△8二飛▲6六飛△5三銀▲6四歩△同銀左▲6八飛△5二金左?!(下図)と進行。

後手は非常に手厚い形。だが、万が一さばかれ攻め合いになると、玉の固さの差は明らか。神経を使う局面といえる。上図から下図へいたる手順の善悪や、下図の局面における優越について等は、NHK将棋講座テキストを待つとしよう(覚えていたら紹介します)。
ちなみに、上図よりもずっと前の局面、▲7五歩△6四歩(居飛穴を放棄し、△6三銀から棒金または袖飛車の構想と判明)を見た時点で、「丸山先生の押さえ込み圧勝となるだろうな」と推測した(失礼!)が、その通りとなった(残念)。この戦型は、石田流側から見て、勝つときは華麗にさばいて快勝、負けるときは押さえ込まれて何もできず惨敗、というイメージが結構ある。

追記:2005/10/16のダイアリーに解説を追記しました。