将棋の神様〜0と1の世界〜

「三間飛車のひとくちメモ」管理人、兼「フラ盤」&「チェスクロイド」作者がおくる、将棋コラム

//移転しました。

TwitterにPonanzaボット登場

ポナンザ、Twitterに登場

2ヶ月前の話になるが、GPS将棋ボット(@gpsshogi。現在もタイトル戦を中心につぶやき中)、Bonanzaボット(@Bonanza_shogi。1年半つぶやきなし)、大槻将棋ボット(@otsuki_shogi。2年近くつぶやきなし)などに続き、PonanzaボットがTwitterに登場。5月の将棋倶楽部24登場に続き、話題を集めた。

ゆるキャラ・ぽにゃんざぼっと

PonanzaボットはGPS将棋ボットと同様、タイトル戦を中心にネット中継のある対局の形勢判断や指し手予想をつぶやいているのだが、その内容が個性的だ。

数値での局面の良し悪しの他に、「後手が歩2枚分有利だよ」と駒の価値に置き換えて形勢を評価していて(歩1枚が100点扱い)、数値による形勢差の度合いがわからないユーザーに配慮している*1
また探索局面数もつぶやいている。以前は単純に数字だったので桁数がわかりにくかったが、現在は「探索局面数は7億くらいだよ」のようにつぶやくようになり、非常にわかりやすくなった。とともに、探索局面数の驚異的な多さに改めて驚かされた。各つぶやきには局面図のリンクも付いている(「クラウド将棋局面図ジェネレーター」サービスとの連携)。
さらには両対局者が注文したおやつについてもつぶやく。中継ブログから自動で文字列を取得しているのかなんなのかよくわからないが、意味不明なおやつをつぶやくことが多い。が、ゆるさと相まって個人的には気にはならない。
紹介文では「ぽにゃんざ」と名乗り、ころころ変わるアイコンもかわいい。まさに「ゆるキャラ」という表現がぴったりだろう。このようなキャラ作りがしっかりなされていることには好感が持てる。

局面の形勢判断もしてくれる

Ponanzaボットのさらなるユニークな機能としては、局面(テキスト)をPonanzaボットに送るとその局面での形勢判断や指し手予想をしてくれる、というものがある。例えば時系列順に以下のような流れとなる。

わずか120秒で回答してくれる(2011/08時点)。それでもその精度への信頼度は折り紙付きといえるだろう。局面の指定が、馴染みのないSFEN形式なのでなかなか質問し辛いところがある*2が、例えば以下のような手順でSFEN形式の局面を生成するとよいだろう(他にもっと便利な方法があったら教えてください)。

なお後者サービスからそのままTwitterを開いてPonanzaボットへ局面テキストを送る直前のところまで進めることもできる。

さらに便利に、さらにゆるく?

GPS将棋ボット以上にユーザーフレンドリーで便利、そして高機能なPonanzaボット。今後もより使いやすく、わかりやすく、そしておやつ表記の精度が上がることに期待したい。

*1:ただし形勢が離れた局面で「先手が歩17枚分有利だよ」のようにつぶやくことがあるのだが、これはちょっとわかりにくいと思う。「金一枚分有利」「大駒一枚分有利」のように価値の高い駒に置き換えた方がわかりやすいだろう。

*2:とはいっても、CSA形式の局面だと改行の表現や文字数の関係で使えないのかな。

「ラジオNHK杯将棋トーナメント」のような演出はフラ盤でもできます

「ラジオNHK杯将棋トーナメント」

もう2ヶ月前の話だが、NHKラジオ第1放送のWebサイト「R1 NHKラジオ第1」にて、「復活! 第60回ラジオNHK杯将棋トーナメント決勝戦」という特設ページが設けられた。

棋譜が閲覧できるのはもちろん、開始局面と一手一手の指し手に音声が付いているのが目新しい。2011/05/05にNHKラジオ第一で放送された音声を、指し手に合わせて一手一手切り分けて再生する、という面白い試みだ。記念放送だけあって、米長邦雄会長、渡辺明竜王佐藤康光九段と解説陣もとても豪華。ラジオ放送の効果的な再利用という意味でもとても優れていると思う。
将棋に限らず、ラジオ放送の音声データの有効活用方法は他にもいろいろあるに違いない。各社手法を模索していることだろう。

フラ盤でも一手一手に音声データの付加が可能

さて、実は上述の「一手一手の指し手に音声を付ける」というのはフラ盤でも可能だ(ただし開始局面には付加できない)。
それなりに機能が充実しているフラ盤の中で、最も無駄なおまけ的意味合いの強いのが本機能だろう。実際に一手一手に解説を付けた棋譜を公開してくださっている方もいる。例えば下記のページ。

この音声は、「棒読みちゃん 〜 音声合成で日本語文章を読み上げるツール」を使って作成なさっているとのこと。なんとも斬新だ。


また、やろうと思えば音楽を流すことも可能だ。手数を空けて音楽を付ければ、その間その音楽が流れる。例えばリレー将棋の棋譜再生において、1手目、21手目、41手目、61手目に各プレーヤーのテーマソングを付けることで、より棋譜再生を楽しむこともできるだろう。

フラ盤への音データの付加方法については、下記ページを参照ください。

ブラウザやPC環境によってはうまく再生されないかもしれません。本機能をご利用にあたっては、サポートが十分にはできない点、あらかじめご了承ください。

日本将棋連盟モバイルのブログパーツがはてなダイアリーに対応

日本将棋連盟モバイルのブログパーツ

将棋ファンにおなじみの「日本将棋連盟モバイル」。遠山雄亮五段が編集長を務め、携帯電話やスマートフォン(現時点ではiPhoneのみ)で、数多くのプロ棋戦をかんたんに観戦できる(その他にも機能多数)すぐれものだ。

この日本将棋連盟モバイルでライブ中継される対局の予定をかんたんに確認できるのが、「日本将棋連盟モバイル ブログパーツ」だ(上記リンク参照)。

はてなアイデア」にて要望を提出

はてなダイアリーは、セキュリティ上の問題を考慮して、Javascriptを利用したブログパーツの貼り付けを基本的に禁止しており、許可したもののみ貼り付けを可能としてる。そのため、リリースされたばかりの「日本将棋連盟モバイル ブログパーツ」はこれまで貼り付けることはできなかった。
これを許可してもらうには、「はてなアイデア」を用いるなどして要望をはてなの中の人に伝える必要がある。というわけで、私は今からおよそ1ヶ月前に要望を投稿してみたのだった。

詳細な説明は省くが、アイデアはてなの中の人に届く「要望中」ステータスになるには、1000ポイントが必要だ。私はまず200ポイントを投資し、Twitter上で賛同を呼びかけたところ、数名の方にご協力頂き、わずか半日で1000ポイントに達して「要望中」ステータスにステップアップした。皆さんありがとうございました。
しかし、はてなアイデアのサイトを見ると、そこには本当に数多くの「要望中」やその上の「検討中」ステータスとなっている案件が山積みとなっている。年単位で保留となっている案件もあるようだ。採用されるまでに長い期間がかかるに違いない。「果報は寝て待て」というわけで、あとは気長に待っていた。

はてなダイアリーに対応

すると先日、はてなから「対応しました」とのお知らせメールが届いた。

Facebook Like Box」、「Twitter フォローボタン」、「ネットで発見!!たまごっち 公式ホームページ|たまごっち占い|」(なんだか懐かしい)などのそうそうたる顔ぶれと並んで、「日本将棋連盟モバイル ブログパーツ」がはてなダイアリーに対応したのだった。要望からわずか1ヶ月での対応。昨今巷でささやかれている将棋ブーム(本当に数多くのメディアで取り上げられるようになったものだ)がはてなの中の人の目にとまり、対応予定の案件の中での優先順位を挙げてくれたのかもしれない。

そして実際に貼り付けられるようになっていた。右端にこのブログパーツが貼ってあるのが確認できると思う。


このブログパーツが、ネット中継を盛り上げる一助になればいいなと思う。はてなダイアリーで将棋関連ブログを運営している方も、興味があったらどうぞ。

ponanzaが将棋倶楽部24で最高レーティング更新(参考記録)

ポナンザ、将棋倶楽部24に登場

はじめに断っておくが、「ボナンザ(Bonanza)」ではなく「ポナンザ(ponanza)」だ。先日行われた第21回世界コンピュータ将棋選手権にて、決勝リーグで2勝5敗の成績をあげている。

そのponanzaが、おなじみのインターネット将棋道場「将棋倶楽部24」に登場し、話題をさらった。


09/3/28:3129 yomoni-
09/7/26:3172 pameus
10/7/26:3178 Screen Hero
(参考記録)
(11/5/14 3211 ponanza)

5/10の開始から、67勝2敗、勝率0.971という圧倒的な成績で最高レーティング3211点まで駆け上がった。
最終的には94勝8敗という成績。ちなみに100局目の相手は「yonekuni」というどこかで聞いたことのあるようなハンドルネームの方だった。また、最後の2局は「謎の棋士」との特別試合だったようで、2局行い1勝1敗という結果だった。「謎の棋士」についてはよくわからないが、「コンピュータ将棋協会blog » ponanzaが将棋倶楽部24に登場、東京道場「記録」破り」を参照のこと。
以上をもってponanzaは今回の24挑戦を終了。5/16までのわずか1週間の出来事だった。

コンピュータ将棋による成績ということで、参考記録という扱いとなったが、少なくとも持ち時間の短い将棋における圧倒的な強さを将棋ファンに見せつけた。
私も久々に24にログインし、数局観戦したのだが、中盤以降に観戦しようとしても1局の最大観戦人数1000人にひっかかってしまっていた。対局開始直後に観戦しないと観られないという盛り上がり。上述の「詰め将棋メモ」様のまとめを見て、今回の出来事を取り上げたブログが多いことからもわかる通り、「銭のとれる」ゲリライベントだったといえるだろう。

将棋倶楽部24 月度レーティング十傑の平均R推移 2011年4月時点

本ブログでは、将棋倶楽部24の月度レーティング十傑の平均値と最高レーティングの推移図を定期的に載せている。前回の調査したのは2009年末で、下記のエントリーの通り。

これ以来だいぶ間が空いてしまったが、この機会に久々に調査を行った。
データは「月度レーティング十傑」を参照いただくとして、これを図に表すと下図のようになる。

ここ2年間は、月度レーティング十傑の平均値も最高レーティングもほぼ横ばいことがわかる。
月度レーティング十傑の平均値は3050点を越えていない。ただしばらつきが少なく、ここ数ヶ月安定して3000点を超えている。最高レーティングは、2009年7月にpameusさんが記録した3172を、2010年7月にScreen Heroさんが6点上回って3178としただけだった(見方を変えると、2009年7月付近でのpameusさんによる最高レーティングの上昇が急激過ぎた)。

コンピュータの「道場破り」が遺したもの

上位陣に、突き抜けたレーティングをたたき出すプレーヤーがいない。誰かニューヒーローは現れないか・・・。そんな停滞感のようなものが、最近の将棋倶楽部24には漂っていたのかもしれない。そしてそんな中で起こったのが、今回の「ponanzaの道場破り」だった。事実、私のようにしばらく将棋倶楽部24に訪れていなかった将棋ファンも引き込み、24に活気を呼び込んだ。

はたして今回の出来事がプロ棋士VSコンピュータ将棋の興行にどのような影響を与えたか。夏や秋の動向に注目だ。

第21回世界コンピュータ将棋選手権:ボンクラーズ優勝

勝戦を見に行ってきた


既報の通り、「第21回世界コンピュータ将棋選手権」は「ボンクラーズ」の初優勝で幕を閉じた。

ボンクラーズ」という名称には、2つの意味がかかっていたようだ。


今回、選手権で大活躍したボンクラーズは、ボナンザクラスターあたりの略だろうと思っていたのですが、実は、あずまんが大王ボンクラーズが元ネタだったらしいです
これは伊藤さん本人から聞きましたので間違いありませんw
絶妙なネーミングセンスw


早稲田大学・国際会議場で行われた決勝戦を見に行ってきた。会場が広く、同じ人の入りでもスカスカに見えることを差し引いても、昨年より来場者は少なかったのではないか。震災だけでなく、「ニコニコ生放送」で西尾明六段の大盤解説が行われた(「第21回世界コンピュータ将棋選手権 - ニコニコ生放送」参照)ことが少なからず影響したと思う。便利な世の中になったものだ。


国際会議場での解説者は、言わずと知れた「教授」勝又清和六段と、昨年新人王のタイトルを獲得した阿部健治郎四段。

勝又六段は、いつも通り過去のプロの実戦譜や定跡説明を交えながらの軽妙な解説。コンピュータ将棋の特徴にも詳しいので、非常にわかりやすかった。「水平線効果らしきものが最終盤(無意味な王手ラッシュなど)だけでなく中盤に発生しているように感じられる。」「不利なときの指し回しに課題。」と解説していた(私の意訳含む)のが印象的。

一方の阿部四段は、コンピュータ将棋の棋風については詳しくない模様で、勝又六段とは反対の、ニュートラルな視点で解説していた。そして最終盤の強さを素直に評価し感嘆していた。また、中盤に生じたいくつかの軽妙な桂使いに対し「人間と比べ桂の使い方がうまい。人間には瞬時には見えない。」と感心していた。例えば決勝4回戦・GPS将棋−ponanza戦(第1図)。

ここから△4八銀▲4七玉△5五桂!▲4六玉△5四桂!▲4五玉△4四歩▲同竜△同銀以下自玉を安全にしながらの攻めで、先手玉を再び後退させて安全勝ち。
ちなみに阿部四段の頭の回転が速すぎるのか、手順の再生と解説が異常に早く、聞いていて疲れてしまった。勝又六段と同様、もっとじっくり解説してくれるとうれしかった。

落ち着いているコンピュータ将棋

個人的には、有利な側の中盤の指し回しに感心した。具体的には、有利な側は中盤では無理をしない落ち着いた指し回しを選んでいる、という印象を受けた*1。また、それが「不利な側のプチ暴発」と相まって、中盤で差が開いた将棋を比較的多く生んでいたのではないだろうか。例えば決勝5回戦・習甦−ボンクラーズ戦(第2図)。

▲4三歩の垂らしに対し、後手・ボンクラーズは△5二金。囲いが悪形になるのを厭わない「森安流」だ。以下、完全に先手の攻めを切らして後手圧勝。なおボンクラーズは決勝4回戦のYSS戦でも堅実な指し回しで受けつぶしており、とりわけ落ち着いている印象を受けた*2
他には決勝7回戦・激指−習甦戦(第3図)。

ここから先手・激指は▲6六角(香取りを防ぐ)△8六飛成▲6八金△8九竜▲5八金というプロ筋の金寄せを披露した。なお、本譜は先手石田流VS後手居飛車穴熊の出だしで、この場面だけでなく仕掛けから終盤まで、先手石田流の指し回しが絶品だ。石田流党の方にはとても参考になると思う。

あいかわらず入玉が苦手

コンピュータ将棋が入玉形が苦手なのは相変わらずで、入玉するのも防ぐのもぎこちない。例えば決勝3回戦・ponanza−習甦戦(第4図)。

「▲9四歩から9筋を開拓しておけば入玉が約束されていた」(阿部四段)のだが、変に右辺から動いて桂を与えた挙句、▲8五歩と打ってしまい、結果的に自玉上部のスクラムが完全に残ったまま入玉できずに下から寄せられてしまった。このほか、決勝6回戦・ボンクラーズ−Blunder戦にて、ボンクラーズがBlunderの入玉を阻止できずに敗れる一幕などもあった。

ponanzaはそろそろ改名を考えるとき

このほかの見せ場として、ponanzaが決勝2回戦・VS激指戦にて「稲庭スペシャル」(第5図。後手側の布陣。歩を全く突かず、かつ各筋に巧みに2つ以上の駒を利かせながら待機している点に注目)を披露して会場を沸かせた。

相手の「激指」が稲庭対策をとっておらず、まんまとponanzaが時間切れ勝ちしそうだったが、結果は激指の残り時間が20秒のところでまさかの千日手。ponanza側が千日手回避思考を入れていなかったのが原因だった。
ponanzaは本局以外は正々堂々と戦い(稲庭スペシャルも立派な対コンピュータ戦術ではあるが)、2勝をあげている。立派な成績だ。ただここまで存在感を示し始めたからには、「Bonanza」と極めて似ていて紛らわしい名称を変更するべきだと思う。解説の先生方がコンピュータを勘違いする場面も何度かあった。

対男性プロ戦は今年あるのか?

優勝したボンクラーズでも2敗を喫しており、また最下位のYSSでも2勝をあげている。昨年に比べてトップの力は上がっているだろうにもかかわらず、これだけ拮抗したのは、全体的に非常にレベルアップしたからに他ならない。否が応にも対男性プロ戦の実施と結果が気になるが、はたして今年は行われるのだろうか?行われたとしても、清水市代女流プロとのリベンジマッチだろうか?
今回の会場には、途中米長邦雄会長が飛び入り参加し解説を一部行ったのだが、その中で阿部四段に対し、コンピュータ将棋と対局してみたいか問いかける場面があった。「新人王戦よりも賞金は弾むよ。」というリップサービス付きで。阿部四段は、明快な回答を避けたものの、否定もしなかった。はたして今後実現するのだろうか?
ちなみに、米長会長は自身のホームページで


■敵を知り、己を知る。(2011.4.25記)
コンピュータソフトと私が戦うとどちらが勝つんでしょう。激指10と秘かに戦ってみました。
どうも持ち時間の設定に鍵があるようです。
○一手10秒以内。これは私の勝率は20%くらいです。
○酒が入っているケース。全く歯が立ちません。
○一手30秒ずつ。実力伯仲です。

と述べている。また、会場にて実際に「激指10に対し10秒将棋で勝率2割ぐらい」と述べており、驚いたことにそれに対し阿部四段が「私もそのくらいです。」と相槌を打っていたのだ。すでに引退している米長会長と、新人王を獲得し、売り出し中の若手が同じ勝率なのだろうか?
また、NHK杯ルールくらいの持ち時間でこの決勝リーグに阿部四段が参戦したら?の問いに、阿部四段は「勝率6割くらいでしょうか。」と答えていた。この低さにも私は驚いた。
前者は、米長会長を立てたリップサービスで、後者は勝率を低く見積もった謙虚な数字を述べたのではないかと思う。ただ合わせて感じるのは、確かに男性プロでもコンピュータ将棋相手にもはや圧勝することはできず、紙一重であるということだ。

*1:ただし、寄せが見えたときには突然自玉を顧みない猛烈な攻めに転じる。例えば決勝7回戦・ボンクラーズ−ponanza戦など。

*2:決勝3回戦のBonanza戦で、△8六桂!▲同歩△同歩▲同銀のあと一転して△2二玉!と受けに回ったが、あれも受けのために一手稼いだ堅実な指し回し(次に▲8七歩ならもう一手受けることができる)なのではないかと勘ぐってしまう。